こんにちは、つよしです。
今回の簡易的MRI実験は腹部ダイナミック検査です。
SENSEとCSどちらがいいのか。
CSが使えるようになり、腹部のダイナミックもCSに変更した方がいいかもしれませんから。
装置はP社Ingenia 3.0T R5.7です。
Torso coil使用、横断像で撮像しています。
おなじみの静止ファントムを使用しています。
条件は従来法SENSE : 2, TR 3.2ms, TE 1.58, 撮像時間14.1s, K0 : 4.7s。
新しい撮像法はCS : 2.2, TR 3.2ms, TE 1.58, 撮像時間14.0s, K0 : 10.6s
撮像時間が同じになるようCSファクターを調整しています。
CSはデノイジング3種類、再構成しました。
では画像を。
従来のSENSE法よりCSの法が均一性はいい。
デノイジングは強いほうが、ノイズが少なく見えます。
細かいピンファントムの見え方は変わらないようです。
これは従来のSENSEから変更してもいいかも。
そう思ったのですが、ひとつ大きな問題が。
2つの撮像方法で大きく異なるのがtime to K0です。
撮像開始からk-spaceの中心部分を充填するまでの時間です。
SENSEだと4.7s、CSだと10.6sです。
10.6sは遅すぎる。
これにあわせて撮像タイミングを変更することもできますが、従来法から変更するのはリスクが大きい。
均一性はよくなりそうですが、造影タイミングがうまくいかないと意味がありません。
これは無難にSENSEの法がいいかも。
CSで同じK0のタイミングにはできないようです。
ちなみに今回の撮像法でのSENSEとCSの簡易的なk-space表示です。
2つでk-spaceがぜんぜん違うのです。
CSの法がk-spaceは大きい感じで、間引きが多い。
3Dデータなので、k-spaceのコロナル表示もできます。
やはりCSの法が間引きが多い。
撮像時間は同じですが。
ここでプロだったら「このk-spcaceは…」。
と、語りたいところですが、私にその知識はありません。
SENSEとCSでかなりk-spaceの雰囲気が違うことがわかっただけです。
CSでダイナミックを撮像するなら、今までよりかなり早めのタイミングになります。
造影剤を注入するのは1回限りですから、試してみることは難しい。
ということで、腹部のダイナミックはSENSEのままでいきます。
まとめ
SENSEとCSは15s程度の撮像時間では均一性はCSのほうが高い。
SENSEとCSはダイナミック撮像時かなりK0のタイミングが異なる。
これに気をつけてCSを使う必要があります。
以上です。
さようなら!