MRI 実験5 腹部ダイナミックSENSEとCSの比較

投稿者: | 2023年2月14日

こんにちは、つよしです。

 

今回の簡易的MRI実験は腹部ダイナミック検査です。

SENSEとCSどちらがいいのか。

 

CSが使えるようになり、腹部のダイナミックもCSに変更した方がいいかもしれませんから。

 

装置はP社Ingenia 3.0T R5.7です。

Torso coil使用、横断像で撮像しています。

 

おなじみの静止ファントムを使用しています。

 

条件は従来法SENSE : 2, TR 3.2ms, TE 1.58, 撮像時間14.1s, K0 : 4.7s。

新しい撮像法はCS : 2.2, TR 3.2ms, TE 1.58, 撮像時間14.0s, K0 : 10.6s

 

撮像時間が同じになるようCSファクターを調整しています。

CSはデノイジング3種類、再構成しました。

 

では画像を。

従来のSENSE法よりCSの法が均一性はいい。

デノイジングは強いほうが、ノイズが少なく見えます。

 

細かいピンファントムの見え方は変わらないようです。

 

これは従来のSENSEから変更してもいいかも。

そう思ったのですが、ひとつ大きな問題が。

 

2つの撮像方法で大きく異なるのがtime to K0です。

撮像開始からk-spaceの中心部分を充填するまでの時間です。

 

SENSEだと4.7s、CSだと10.6sです。

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10.6sは遅すぎる。

 

これにあわせて撮像タイミングを変更することもできますが、従来法から変更するのはリスクが大きい。

 

均一性はよくなりそうですが、造影タイミングがうまくいかないと意味がありません。

これは無難にSENSEの法がいいかも。

 

CSで同じK0のタイミングにはできないようです。

 

ちなみに今回の撮像法でのSENSEとCSの簡易的なk-space表示です。

2つでk-spaceがぜんぜん違うのです。

CSの法がk-spaceは大きい感じで、間引きが多い。

 

3Dデータなので、k-spaceのコロナル表示もできます。

やはりCSの法が間引きが多い。

 

撮像時間は同じですが。

ここでプロだったら「このk-spcaceは…」。

 

と、語りたいところですが、私にその知識はありません。

SENSEとCSでかなりk-spaceの雰囲気が違うことがわかっただけです。

 

CSでダイナミックを撮像するなら、今までよりかなり早めのタイミングになります。

 

造影剤を注入するのは1回限りですから、試してみることは難しい。

ということで、腹部のダイナミックはSENSEのままでいきます。

 

まとめ

 

SENSEとCSは15s程度の撮像時間では均一性はCSのほうが高い。

SENSEとCSはダイナミック撮像時かなりK0のタイミングが異なる。

 

これに気をつけてCSを使う必要があります。

 

以上です。

さようなら!

 

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カテゴリー: MRI