こんにちは、つよしです。
いまさらこんなことを言うのもアレですが、最近やっとMRIを使いこなせるようになってきたなあと思うようになりました。
どういう場面かというと、血管を撮像しているときに、これは心拍に同期させた方がいい。
とか、心臓の収縮期ではなく拡張期に収集した方がいいんじゃない?
など、自分の中で最適な画像を得るための手段が思い浮かぶようになってきたのです。
アーチファクトがでたときに、体の動きなのか、設定が悪いのか、拍動によるものかなど。
推測がついて、改善できるようになってきました。
熟練するのに時間がかかりすぎだと思いますが、やはりMRIの世界は複雑なので。
また、コイルの使い方もずいぶん工夫できるようになりました。
装置が進化して、コイルは置けばなんとかなるという時代ですが、それでも工夫した方が信号が強くなる場合があります。
自分のレベルがあがったなあと思えるのです。
めでたし、めでたし。
といきたいところですが、まだまだ成長途上だと思うこともあります。
長いことMRIに関わってきましたが、昔の知識や撮像方法が役に立つことはたまにあります。
鎖骨下動脈のプラークイメージを見たいなんて、頸部のプラークイメージと同じように撮像できると思ってたのまれると困ったことになります。
頸部は3Dで検査していますが、これを鎖骨下動脈でやるとぜんぜん見えないのです。
3Dだと位相方向が2方向あるので、呼吸性の動きが目立つのです。
こんなときは古典的な脈波同期の2D撮像です。
あとで再構成はできませんが、1方向しか位相方向がないので動きに強くなります。
血流に直交する断面しか撮像できませんが、3Dでまったく見えないより、2Dの方がよっぽどいいです。
もう、2Dのプラークイメージなんて出番はないかと思っていましたが、案外ありましたね。
昔からMRIに関わっているので、引き出しが多いことはたまに役にたちます。
プラークイメージだけでなく2D撮像は今でも結構つかえますね。
3Dのスピンエコーは再構成できますが、画像がボケてしまいます。
今の時代ならAIを使って薄い2D撮像を3方向撮るなんていう方法もアリでしょう。
MRIの初期は2Dが主でした。その後、3Dにいって、今は2D、3Dどちらもアリになってきました。
積み重ねた知識というのは自分の財産になるんだなあ、と感じています。
以上です。
さようなら!