中国製のDACを購入しました!
SMSL社の「DO300EX」です。
ホントは上位機器を購入したかったですが、やはり初めての中国製なので安全側に考えて安いものにしました。
そうは言っても62,000円。
旭化成のフラッグシップDAC「AK4499EX」を試してみたかったのです。
結果としてデノンの「DNP-2000NE」と比較すると線が細い音です。
無理してがんばっている感があります。
でも、使えないかと言うとそんなこともありません。
「DNP-2000NE」との価格差を考えれば健闘しています。
サイズは「DNP-2000NE」と比較すると、とてもコンパクト。
プラスチックの筐体かと思ったけど金属製で案外、立派な感じ。
前面パネルは小さいディスプレイ、ツマミ、ヘッドホン端子2つ。
ヘッドホン端子は4.4mmと6.35mmのふたつですが、ヘッドホンを所有していないので試していません。
ディスプレイに入力信号、サンプリングレートが表示されます。
とても地味ですが、最低限の情報はわかります。
ツマミはとても安っぽい。
このツマミを押して下の階層におり、まわして選択する、という使い方です。
戻るボタンがないようなので、設定してそのまま待機していると、最初の画面に戻るようです。
慣れるまで違和感があります。
背面パネルは小さいわりに充実しています。
出力端子はRCAとXLR。入力端子はデジタル同軸、光、I2S、USBタイプC。それから、ブルートゥースアンテナ端子、電源です。
端子は金メッキで高級感があります。
注意点ですがRCAの端子の間隔がせまいので、高級なRCAケーブルだとささらないかもしれません。
XLRケーブルを持っていないので、RCAしか試していませんが、気が向いたらXLRも試してみたいと思っています。
ちなみにI2SはHDMIと同じケーブルの形だけど、デジタル音声信号のみを扱うものです。
I2Sに対応する機器を持っていないので試していません。
付属品はリモコン、電源ケーブル、ブルートゥースアンテナ、取扱説明書、USB A to Cケーブル、保証書。
リモコンに電池は付属していないので単4電池がふたつ必要です。
それと電源ケーブルが3ピンです。世界基準では電源は3ピンなのでしょうか?
私はオーディオ用の電源タップ、クリプトンの「PB-150」を持っていたので、直接3ピンでもさすことができました。
今度は裏面。脚はゴムの安っぽい感じ。まあ、価格を考慮すれば、こんなものでしょう。
リモコンで入力切替えや音量などある程度は操作できます。
また、ディマー機能もあるので、ディスプレイの明るさをかえたり、消灯して使うことも可能です。
「DO300EX」の特徴は旭化成のフラッグシップDACである「AK4499EX」というチップを搭載していることです。
このDACはアナログとデジタル部分でチップを別々にしているのが特徴です。
「AK4191」がデジタル処理、「AK4499EX」がアナログ処理を担当しているのです。
これまでのDACはデジタル、アナログ処理が1チップだったけど、今回のDACは「AK4191」と「AK4499EX」を別チップにしてノイズを低減しているらしい。
これがなんかすごい気がするのです。
では比較方法。
音源はAmazon music HD、スマホアプリの「HEOS」を利用して「DNP-2000NE」から光デジタルで出力して「DO300EX」へ、「DO300EX」のRCAアナログ出力で「L-505z」。
もうひとつは「DO300EX」を経由せず、「DNP-2000NE」のRCAアナログ出力から「L-505z」。
「DO300EX」の設定はFIXED DSD BYPASSという音量を操作できない固定モード。
DSDというモードという名称ですがPCMも固定出力になり「DO300EX」の音量調整は無効になります。
結果は音場が広がるのは「DNP-2000NE」でした。
それと比較すると「DO300EX」は中~高音域がしぼんだような印象。ちょっとやせているかな。
低音は変わらないような感じ。
4倍価格差はありますが、4倍でこんなものかという気がしたのも事実。
その差に4倍払えるかどうかという話ですね。
「DNP-2000NE」のDACはESS社製の「ES9018K2M」を片チャンネルの4つ、合計8つもぜいたくに使っています。
それにデノン独自の処理である「ULTRA AL32 PROSESSIG」というアナログ波形再生技術が使われています。
「ES9018K2M」はそんなに高価なものではありません。
でも、これを8つも使い、デノン最高のアップサンプリング技術、ビット拡張処理が行われていることが音の良さに貢献していると思われます。
それと比較し「DO300EX」は旭化成のフラッグシップDACの「AK4499EX」が使われているけど、ひとつだけ。
それにデノンのようなアップサンプリング技術も搭載されていないよう。
言わば音作りのようなものがされていないでしょう。
「AK4499EX」そのままの音質という感じ。
「DO300EX」の価格を考えると基盤にチップをのせているだけかな?
逆に言うと、それでもそれなりに音はいい。
そのままで音がいいのは「AK4499EX」の実力が高いとも言えます。
だから費用を抑えて単体DACをほしい人には「DO300EX」はたいへんオススメ。
ほかに気になっていたのは、「DO300EX」は音源のサンプリングレートが変わるたびにノイズが入るというクチコミが多数ありました。
せっかく音がよくても、サンプリングレートが変わるたびにノイズが入れば、音楽を楽しめません。
でも、私の試した環境:Amazon music HD→「DNP-2000NE」→「DO300EX」→「L-505Z」ではまったくノイズが発生しませんでした。
おそらく再生する音源によると思われます。
私の再生環境ではノイズが出なかったという事実だけ。
他の環境ではノイズが出るかもしれません。
価格を考えると「DO300EX」はものすごく健闘しています。
予算があれば、「DNP-2000NE」だけど、「DO300EX」でも十分かもしれません。
DACは「DO300EX」にして「DNP-2000NE」との差額をスピーカーにでもまわした方がいいかも。
20万円高いスピーカーを購入した方がトータルの音質はよっぽど上がるのでは。
今回は、予想外に「SMSLのDACは使える」ということがわかってしまいました。
ここで気になるのはSMSLの上位機器です。
「DO300EX」は1個のDACだけど、「AK4499EX」を2個使った「D400 EX」というのがあります。
価格は「DO300EX」が62,000円に対して「D400 EX」は139,000円と2倍以上。
2倍音がよくなるわけではないでしょうが。
「D400 EX」も1度試してみたくなってきた。
あとは何となくメインシステムを「WiiM Pro Plus」と「DO300EX」にして、サブシステムをデノンの「PMA-1700NE」と「DNP-2000NE」にしてみようかなと思っています。
デノンのアンプとネットワークプレイヤーという組み合わせを1度試してみたくて。
これは機器の入れ替えだけですが、設定をもう1度しないといけないので少し面倒。
これも気が向いたらやってみます。
以上です。
さようなら!