こんにちは、つよしです。
老朽化していたMRI装置の撤去の日程が決まりました。
来年の2月には撤去されます。
その後、工事を経て4月には新しい3.0T装置が稼働予定です。
新しい装置になることはうれいしいのですが、ずっと使用していた1.5T MRIがなくなると思うと少しさみしくなります。
撤去される装置はP社の1.5Tで17年もの。
お酒ではないので、古くなっていいことはほぼありません。
この装置でMRIの基礎から応用まで全てを学びました。
車では言えば免許とってから最初に買った愛車ということになるでしょう。
なにかやっぱり思い入れがあります。
ホントに右も左もわからないような状態ではじめましたから。
また、当時は1.5Tが一般的でした。
日本で3.0Tが発売されはじめた頃。
教科書も1.5Tを前提に書いてあるのでわかりやすい。
現在では1.5T、3.0Tなど磁場強度の違いについてふれなければいけない場合があるので面倒です。
何も考えずに1.5Tだけなのは、今思えば非常にありがたかったです。
その1.5T装置がなくなるなんて。
3.0Tと比較していいところはあまりありません。
そういう意味では3.0Tのみになるので、2通り考えなくてすむのはラクですね。
現在でも1.5T MRIのいいところはDWIですかね。
とくに体幹部のDWIは今でも1.5Tの方がいいと思います。
また、呼吸同期などでアーチファクトが出るときも、そこまで目立ちません。
あとは患者さんに与える熱量が少ないので、熱くなりにくいなどですか。
バランスとしては1.5T MRIの方がいいですが、どちらがいいかとなると断然3.0Tですね。
私の場合、1.5Tの装置でケミカルシフトの出現の仕方を学びました。
当時、はやりはじめた体幹部のDWIの設定もこの装置で学びました。
パラレルイメージングはどの程度にしたらいい。
TEは必ずしも短ければいいものではない。
TRの長さはどのくらいがいいとか。
部分フーリエもやりすぎるとよくないなど。
思い出がたくさんでてきます。
まさに私の30代を盛り上げてくれたのが、撤去予定の装置でした。
いやー、いろいろお世話になりました。
最新の装置ではユーザーの設定できる部分はありますが、ブラックボックス化されている部分も多い。
時代を感じます。
人間がいらなくなるわけではありませんが、装置が勝手にやってくれます。
装置任せみたいなことが多くなってきたなあと感じています。
悪くないけどちょっとさみしいです。
でも、「誰が撮像しても同じ」というのが理想なのでしょう。
あまり、昔はこうだったよ。なんていうおじさんは面倒ですからね。
ということで、慣れ親しんだ1.5T装置とはもうすぐお別れです。
あとちょっとですが、古い装置を楽しみたいと思います。
以上です。
さようなら!