3T MRIばかりに検査がかたよって困ってしまう件

投稿者: | 2021年6月9日

こんにちは、つよしです。

 

今回はMRI検査についてです。

 

先日、「FRACTURE」という骨を高信号に描出するシーケンスを紹介しました。

条件はコチラで。

 

新たにオプションの購入が必要ではなく、高いSNで撮像できます。

なにより骨の描出がこれまでのMRIと異なり、とてもキレイなのです。

 

画像をあげるとまずいと思うので、検索して欲しいのですが、新しいMRIコントラストになると思います。

 

追加撮像すると時間がかかるので、新しいシーケンスをドクターに紹介するときは慎重になっている私です。

 

ただ、「FRACTURE」を臨床で使わないのは、あまりにもったいないと思いドクターに紹介しました。

 

そしたら、私より整形外科医の方が「FRACTURE」がお気に入りシーケンスになってしまいました。

 

このシーケンスは3Tでしか撮像できないのですね。

 

当院は3Tと1.5Tの2台体制です。

そして1.5Tの方が古いのです。

 

これまでも脳のASL、心筋、広範囲の血管など3T装置を使用することが多かったです。

 

そして、さらに「FRACTURE」もはいると3Tばかりが連続してしまいます。

自分で紹介したシーケンスですが、自分の首をしめています。

 

ここまで整形外科医にうけるとは想定していませんでした。

 

ただ、実際に臨床で「FRACTURE」を撮像してみると、解剖図のような断面が撮像できます。

 

それを知るとやっぱり「FRACTURE」撮像はいるよなぁと思ってしまいます。

かといって、従来のT2強調やT1強調がいらないということにはなりません。

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結局、「FRACTURE」は追加撮像になってしまいます。

 

3Tばかりに検査がかたよる対策に「FRACTURE」を1.5Tでも使用してみようかと考えています。

 

3Tの条件がin phaseのTEを4つ撮像して画像処理します。

3Tなので2.3msごとに4つです。

2.3、4.6、6.9、9.2ですね。

 

それに対して1.5Tでは、最初のin phaseが4.6msです。

そこから4つのin phaseのTEだと、

4.6、9.2、13.8、18.4となります。

 

1.5Tの条件は作成していないのですが、このTEだと遅すぎだと思うのですね。

元から3TよりSNが低いのに、このTEではさらにSNが低くなりそう。

 

さらに当院の1.5Tは古いのでコイルの性能も低い。

まだ、作成する前から1.5Tではきびしい予感がヒシヒシとしてしまいます。

 

それでも1度も試すことなく、1.5Tでは無理というのもいやなので、1度条件を作成してみることにします。

 

もしかして、まあギリギリいけるなら、紹介したいと思います。

 

以上です。

さようなら!

 

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カテゴリー: MRI