MRIを使いこなしてスペシャリストを目指す方法

投稿者: | 2021年3月9日

こんにちは、つよしです。

 

今回はMRIをはじめて1~2年目の方へおくる、MRIを使いこなしたい、スペシャリストになる方法を記します。

 

操作方法がある程度わかると、もっと使いこなしたくなるでしょう(向上心がある方は)。

そこで、MRIのスペシャリストになる方法を考えました。

 

私自身がスペシャリストかというと基準があいまいなので微妙ですが、論文を書いて、博士号もMRIに関することで取得し、電子書籍も出版しているので、まあ書く資格はありますよね。

 

パラメータを覚えること

 

MRIはご存知の通りパラメータが複雑です。それぞれが独立しているのではなく、関連しています。

 

ほとんどの場合トレードオフがあります。例えば受信バンド幅を広げたらメリット、デメリットは何か?など。

 

一つの項目に着目しますが、全体としてどうなるかも考えながらパラメータを理解することが必要だと思います。

 

パラメータに関しては先輩に聞く必要や勉強会に行く必要もないです。本にしっかり書いてありますからね。

 

読んでわからなかったら先輩に聞くこともアリだとは思います。ただ、聞くにしても子供のように何でも聞いてはダメです。

 

しっかり本を読んで理解できないことを聞くべきです。私は本を読まないで質問ばかりされるとうんざりしてしまいます。

 

聞く相手に自分が勉強していることを示せば、相手も親身になってくれるはずです。

 

MRIを好きでやっている人で、同じようになろうと思う人のことを嫌がったりしないでしょうから。

 

また、日常のMRI画像でアーチファクトが出たり、疑問に思う画像があるはずです。このとき理由を掘り下げることです。

 

パラメータを変えることでアーチファクトが改善されることがあります。このように日常検査の中に知識を広げるきっかけは多く存在しています。

 

 

ちなみに、私がMRIの勉強をはじめたのは16年前ですね。たまたまMRI装置が導入されて、私がすべての設定を任されたのです。

 

右も左もわからない状態で、聞くことができる先輩はいませんでした。私の場合は完全に独学です。

 

当時、私はスペシャリストになりたいわけではなく、職場の都合上、勉強せざるを得なかったのですね。

 

勉強してわからないことは装置メーカーの方に質問しました。メーカー独自の用語もありますしね。

 

最初につまずいたのは脂肪抑制です。種類が多くて何をどう使えばよいか?ということでした。STIR、CHESS、SPAIRなどですね。

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SPAIRの周波数選択的に脂肪のみ反転パルスを印加して…。意味不明でしたね。今なら理解できますが、何度も本を読んで勉強しました。

 

 

学会発表する

 

パラメータの意味がある程度わかってきたら学会発表がオススメです。大きい会でなくていいと思います。とりあえずやってみる感覚です。

 

パラメータの意味がある程度わかってくると、もっと良い画像を撮りたくなってきます。改善できることを考えて学会発表です。

 

スライドを作って人前で発表すると、本を読むだけより何倍も勉強しないといけなくなります。

 

自分ひとりだとなんとなくわかっている位のレベルでも大丈夫ですが、発表するとなると、もっと深い知識が必要になります。

 

学会発表では研究内容にダメ出しされてへこんだりもします。それも自分を鍛えると思うことができれば大したことではないです。

 

発表はある意味、瞬間的なものです。だから恥をかいても気にすることはありません。会場の方や質問した方も覚えていないですから。

 

ていうか、落ち込んだり、へこんだりして成長していくと思います。平坦な道を歩いてもおもしろくないでしょう?

 

私の場合、英語スライドの時は通っていた英会話教室の先生に協力してもらいました。

 

 

論文作成する

 

発表をこなした後は論文です。論文を作成すればMRIの使い手として一人前と言えるでしょう。

 

ハードルは高いです。でも、やると決めたらやれます。論文は一回勝負ではありません。何度も修正できるし、修正することが前提ですから。

 

どちらかというと日本語より英語論文の方がいいと思います。

私の場合、英語論文の時は所属していた大学院の教授の力をお借りしました。

 

あとは認定試験と学位です。認定試験は難しいですが、これも絶対受かると決めればなんとかなります。

 

過去問は公開されているので、必死に暗記です。認定試験を受けることで自然にレベルは上がると思います。

 

認定試験では原理、臨床、測定、法令など多岐にわたりますので、MRIの知識を全体的につけることができます。

 

学位は自分の研究したいことを思いきり掘り下げることができるので、専門知識が深まります。

 

これらをクリアするとMRIスペシャリストですね。おめでとうございます!

ただ、MRIのスペシャリストになることがいいかどうかはわかりませんけどね(笑)。

 

千里の道も一歩からです。まずは使用しているMRIのパラメータの気になるひとつから調べることからはじめてはどうでしょうか?

 

MRIを勉強することのトレードオフですが、それは他のことに使う時間が少なくなることです。これはMRIだけではありません。

 

何かに集中することで他のことができなくなります。人生にはたくさんのことに集中するほどの時間はありません。

 

MRIよりもっと他のことに時間を使えばよかったとなるかもしれません。ただ、先のことはわかりませんからね。

 

私はMRIのスペシャリストを目指してよかったかというと、まあよかったかなというレベルです。ほかにしたいことがなかったですから。

 

全体的に中途半端よりも何かひとつでも特技がある方がいいとは思います。

これもあなたの考え方次第です。

 

以上です。

さようなら!

 

 

 

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カテゴリー: MRI