磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 32-34問目
こんにちは、つよしです。
今回も3問いきます!
まずは第32問目。
造影剤についてです。
32) MRI 用造影剤に関する正しい記述はどれか.(正解3つ)
1. ガドリニウムは原子番号64 の重金属で生体に対して強い毒性がある.
2. CT とMRI では造影剤を禁忌とする推算糸球ろ過量(eGFR)の基準値が異なる.
3. 超常磁性酸化鉄製剤(SPIO)はヘモクロマトーシスなど鉄過敏症の患者に禁忌である.
4. 線状型キレート構造のガドリニウム造影剤を繰り返し使用すると小脳歯状核に蓄積する.
5. 高濃度(1.0mol/L)造影剤を急速静注すると造影剤濃度が高くなるため超早期相でより高信号に造影される.
正解は1、3、4です。
1はそのままです。
2のeGFRについては30ですよね。ただ厳密に決まっているとはいえないと思いますが。
3のSPIOは鉄剤になるので、鉄過敏症は禁忌ですね。
4はそのままですね。数年前にガドリニウムの脳への蓄積が問題になりました。それで現在使用されているガドリニウムは環状構造ですね。
5のガドリニウムの高濃度についてはガドリニウム濃度に直線性がないので、濃いければ高信号になるとはいえません。
33) 安全基準として添付文書に記載される静磁場における空間の傾斜磁場(空間勾配磁場)に関する正しい記述はどれか.(正解2つ)
1. 単位はgauss/cm またはtesla/m で表す.
2. ガントリZ 軸方向の開口部より中心部の方が強い.
3. ガントリX-Y 方向の辺縁部より中心部の方が強い.
4. この値は「磁場による力」×「静磁場」によって求まる.
5. 水平静磁界の磁束密度分布の最大偏向角点である.
正解は1、5です。
1はそのまま。
2はZ軸方向の空間勾配磁場はガントリ開口部のほうが強いです。
3のX-Y方向も中心より辺縁のほうが強いです。
4の空間勾配磁場は1の通り、磁場の強さ/距離ですね。
5はそのままです。
34) 添付文書の記載内容に関する正しい記述はどれか.(正解2つ)
1. 添付文書は電子化して公開しなければならない.
2. MRI 検査に関する記載事項がなければMRI 検査は施行可能である.
3. 被検者のいかなる状況においても添付文書を逸脱すると刑事責任を問われる.
4. 条件付MRI 対応ペースメーカの添付文書には患者への教育の徹底が記載されている.
5. 添付文書は医療機器や医薬品の製造者が遵守しなければならない事項が記
載されている.
正解は1、4です。
1の添付文書は電子化が基本のようです。
2の添付文書に記載がなければMRI検査可能というわけではないですよね。
3の添付文書は守るべきことですが、刑事責任を問われるとは限りません。
4はおそらく正しいと思われます。
5の添付文書は製造者ではなく使用者が遵守すべき事項ですね。
今回は堅苦しい問題でしたね。
おもしろみはありませんが、これも覚えるしかないですね。
以上です。
さようなら!