磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 23-25問目

投稿者: | 2019年10月8日

磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 23-25問目

 

こんにちは、つよしです。

今回は3問いきます!

まずは第23問目。

まずは撮像シーケンスについてです。

 

23) 撮像シーケンスに関する正しい記述はどれか.(正解2 つ)

 

1. CISS(constructive interference in steady state)は動きに強い.

2. ASL(arterial spin labeling)で算出できるのは局所血流量である.

3. Dixon 法にて((In-phase) – (Opposed-phase))/2 を計算すると水画像が得られる.

4. Balanced SSFP(steady-state free precession)の信号強度はT1/ T2 に比例する.

5. SWI(susceptibility weighted image)でGd 系造影剤を用いると細い静脈が見えやすくなる.

 

正解は2と5。

1のCISSは動きに弱いですね。

 

2のASLはそのまま。

 

3のDixonでは((In-phase) – (Opposed-phase))/2では脂肪画像です。

(水+脂肪)-(水-脂肪)=2脂肪になって、それを2で割るので脂肪画像です。

((In-phase) + (Opposed-phase))/2が水画像です。

 

4のBalanced SSFPの信号強度はT2/T1ですね。

 

5は正解のようです。

SWIと言えばT2スター系の画像になります。静脈は低信号になります。

造影剤を使用すると、静脈のT2が短縮して低信号になり脳実質とのコントラスト差がひろがり、細かい静脈がみえるようになるかもです。

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自信はありませんが。

 

次、24問目

化学シフトについてです。

 

24) 化学シフトに関する正しい記述はどれか.(正解3 つ)

 

1. 水の1H 原子核の化学シフトは脂肪より約3.5ppm 大きい.

2. 化学シフトアーチファクトは受信バンド幅を広げると強くなる.

3. 第2 の化学シフトアーチファクトはあらゆる方向に出現する.

4. 第2 の化学シフトアーチファクトは逆位相画像だけに見られる.

5. EPI を除き化学シフトアーチファクトは位相エンコード方向に現れる.

 

正解は1、3、4。

 

1はそのまま。

 

2は受信バンド幅を広げると化学シフトアーチファクトは小さくなります。

受信バンド幅はせまいほど化学シフトアーチファクトは大きいです。

説明はココで。

 

3はそのまま。out of phaseのことですね。

第1の化学シフトアーチファクトは周波数方向のみ発生します。

 

4はそのまま。

 

5のEPIのみ位相方向に化学シフトアーチファクトが現れます。

周波数方向に現れないのは、受信バンド幅が広いからです。

位相方向に現れるのは、EPIではk-spaceの充填が位相1列ごとにきれてなくて連続しているからです。

このため、位相方向にも受信バンド幅の概念が存在し、位相方向のバンド幅がとても狭いから、化学シフトアーチファクトが現れます。顕著に。

つまり位相方向1列ずれる時間のサンプリング時間が長くかかってしまうのです。

 

EPI以外が位相方向に化学シフトアーチファクトが現れないのは、今の説明と反対で、k-spaceの1列ずつでデータ収集が終わっているからです。

周波数情報が位相方向にはないからです。

 

次、25問目

 

25) MR 画像撮像時に発生する騒音に関する正しい記述はどれか.(正解3 つ)

 

1. 患者が接触できるあらゆる領域において99dB より高いピーク音圧レベルの騒音を生じてはならないとされている.

2. 静磁場中で傾斜磁場コイルに流れる大パルス電流をオンオフさせることで傾斜磁場コイルが振動し,騒音が発生する.

3. 1 時間の等価騒音レベルが140dBA を超える場合は,聴力保護具を適切に

使用するべきだとJISZ4951 に記述されている.

4. 騒音の測定方法としてはNEMA MS4 が用いられ,MR 装置最大の傾斜磁場騒音をMGAN,臨床画像撮像条件で発生する最大騒音をMCAN と定義され

ている.

5. 聴力低下に対する保護の規格は,職業的に長期にわたって騒音にさらされ

る人が永久的に難聴となるリスクに基づいており,24 時間平均として80dBA

が限界値として広く受け入れられている.

 

正解は2、4、5。

 

1は99dBではなく140dBです。

 

2はそのまま。

 

3は140dBではなく、99dBAです。

 

4はそのまま。

 

5はそのまま。

 

このあたりは覚えるしかないところですね。

説明をつけるのが、なかなか大変です。

 

以上です。

さようなら!

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カテゴリー: MRI