磁気共鳴専門技術者試験 解答 第14回 6-10問目

投稿者: | 2020年7月5日

磁気共鳴専門技術者試験 解答 第14回 6-10問目

 

こんにちは、つよしです。

今回から第14回、6-10問目です。

 

6) RF パルスを3 回印可したときに発生するエコー数はどれか.

※RF パルスの1 番目と2 番目の間隔は20ms,2 番目と3 番目の間隔は40ms とする.

 

  1. 2
  2. 3
  3. 5
  4. 7
  5. 8

 

正解は3です。

 

RF3個でFIDが3個発生します。RF3つの名前をそれぞれRF1、RF2、RF3とします。同様にFID3つの名前をそれぞれFID1、FID2、FID3とします。

FID1とRF2でSE1が発生。FID1とRF3でSE2が発生。FID2とRF3でSE3が発生。SE1とRF3でSE4が発生します。

RF1、RF2、RF3でSTE(stimulated echo)が発生します。

よってSE4つとSTE1つ。合計5個となります。

問題のRFの間隔が違うのはFIDとSE、SEとSTEが重ならないという意味です。

 

7) 1-2-1 の二項展開パルス(binomial expansion pulses)によって水を励起する.1H の共鳴周波数をf [MHz],ケミカルシフトをC [ppm]とした場合のパルス間隔はどれか.

 

  1. C・f
  2. 2・C・f
  3. 1 / (C・f )
  4. 2 / (C・f )
  5. 1 / (2・C・f )

 

正解は5です。

 

out of phaseになる時間の求め方ですね。

f×Cの逆数でin phaseになる時間がわかります。その半分の時間がout of phaseになるので1 / (2Cf)です。

 

8) X 軸に対して20mT/m の傾斜磁場をかけた場合,磁場中心からX 軸方向に10cm,Y 軸方向にも10cm 離れた地点の磁場はどれか.

 

  1. 1mT
  2. 1.4mT
  3. 2mT
  4. 4mT
  5. 10mT

 

正解は3です。

 

20mTが1mあたりなので、10cmずつ離れた場所なので、1/10です。

 

9) 傾斜磁場の波形を以下に示す.この傾斜磁場波形のスリューレート(mT/m/s)で正しいのはどれか.

 

 

  1. G / d
  2. G / d×10-6
  3. G×10-3 / d
  4. 2G / d×10-6
  5. G / 2d×10-6

 

正解は2です。

 

スルーレートは最大傾斜磁場強度(T/m) / 立ち上がり時間 (s)なのでG / dですが、設問の単位にあわせないといけません。dの単位がμsになっているので、sになおして×10-6です。

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10) 正しい記述はどれか. 2 つ選べ.

 

  1. 部分フーリエ法は撮像時間を短縮できる.
  2. ゼロ充填補間法は空間分解能が向上する.
  3. 実空間の位置(座標)はk 空間の位置に対応している.
  4. 実空間のピクセル径(Δ X)の逆数がk 空間の横軸の長さ(kx)になる.
  5. k 空間の空間周波数成分(Δ kx)の逆数が実空間のピクセル径(Δ X)になる.

 

正解は1と4です。

 

1はそのまま。

2のゼロ充填は実際の空間分解能は向上しません。

3のk空間の位置と実空間の位置は対応していません。

4はそのまま。Δx = 1 / FOVkです。

5はΔkx = 1/FOVxとなります。Δkxの逆数がFOVxの大きさなので、それをマトリックス数で割るとΔx になります。

 

頭の体操になりますね。

わざわざこれを書く自分ってえらい!と自画自賛です。

 

以上です。

さようなら!

 

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カテゴリー: MRI