磁気共鳴専門技術者試験 解答 第12回 31-35問目
こんにちは、つよしです。
今回は31-35問目です。
31)立入制限区域について正しい文章を選択して下さい。(正解3 つ)
- 立入制限区域外の漏えい磁場強度は5mT を超えてはならない。
- MR 作業従事者も撮像中は立入制限区域に立ち入ってはならない。
- 立入制限区域の全ての入口に適切な標識を設けなければならない。
- 立入制限区域内側では、固定されていない強磁性体が磁石に引き付けられ、患者に外部損傷を負わせる危険性がある。
- 装置に恒常的に取り付けられたカバーの外側に0.5mT を超える漏えい磁場を生成するMR 装置は、MR 装置の周囲に立入制限区域を定め、恒常的に設ける必要がある。
正解は3, 4, 5です。
1の漏えい磁場強度は0.5mTです。
2のMR従事者は可能と思います。
3, 4, 5はそのまま。
32)ボリューム送信コイルを使用した場合、通常操作モードにおける全身SAR の上限値を選択して下さい。(正解1 つ)
- 2.0 W/kg
- 3.2 W/kg
- 4.0 W/kg
- 10.0 W/kg
- 20.0 W/kg
正解は1です。
33)医療機器などの添付文書について正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)
- 添付文書は状況や環境に応じた適応が可能である。
- 添付文書は患者の安全性を確保するためのものである。
- 添付文書は当該機器の危険性を最も熟知しているPMDA が作成する。
- 添付文書にMRI 検査に関する記載がなければ安全にMRI 検査が可能である。
- 医学的特段な合理的理由があっても範囲外使用はすべて実施者責任となる。
正解は2, 5です。
1の状況や環境に応じた適応は可能ではないと思います。
2はそのまま
3のPMDAは独立行政法人医薬品医療機器総合機構の略で医薬品の副作用や生物由来製品を介した感染等による健康被害に対して、迅速な救済を図り(健康被害救済)、医薬品や医療機器などの品質、有効性および安全性について、治験前から承認までを一貫した体制で指導・審査し(承認審査)、市販後における安全性に関する情報の収集、分析、提供を行う(安全対策)ことを通じて、国民保健の向上に貢献することを目的としている組織だそう。
4のMRIに関する記載がなければMRIが可能というわけではありません。
5はたぶん正しいと思います。
34)ステントなどの安全基準として添付文書に記載される静磁場における空間の傾斜磁場(空間勾配磁場)について正しい文章を選択して下さい。(正解2つ)
- 単位はgauss/cm またはtesla/m で表す。
- ガントリZ 軸方向の開口部より中心部の方が強い。
- ガントリX-Y 方向の辺縁部より中心部の方が強い。
- この値は「磁場による力」×「静磁場」によって求まる。
- 水平静磁界の磁束密度の分布の最大偏向角点である。
正解は1, 5です。
1, 5はそのまま。
2は中心部より開口部の方が強いです。
3は中心部より辺縁部の方が強いです。
4はT / mなので静磁場 / 距離です。
35)安全なMRI 検査を実施するうえで有効な手段を選択して下さい。
(正解0~5つ)
- MRI 検査室内で作業するメンバーを限定する。
- 工事関係者の立入はMRI 検査担当者の監視下でおこなう。
- 事務の人の立会いでもいいので必ず複数人でMRI 検査を施行する。
- 1 年に1 回全職員を対象にMRI 検査の安全性に関する教育訓練を実施する。
- 患者の架台への移乗は装置に付属の架台を検査室外に持ち出しておこなう。
正解は1, 2, 4, 5です。たぶん。
1のメンバーは限定したほうがよいでしょう。
2はたぶん正解と思いますが、どうでしょう。微妙。工事関係者が必ずしもMRI専門の方とは限らないし。
3は間違いでしょう。
4はそのまま。
5の装置の架台がはずれる場合は、それを使用した方が安全でしょう。
イマイチ正解がはっきりしない問題もありますね。
作成者の意図がわからない場合がありますが、これも試験ですね。
以上です。
さようなら!