MRI DWIの撮像断面は横断像がおすすめ
腹部DWIは横断像で撮像するほうがおすすめですね。
しかし、広範囲のDWIを撮像したくなると、横断像では枚数が増加し時間が延長してしまいます。
そこで、冠状断で撮像しよう!
枚数が少なくて済むし。
ということになります。
しかし、冠状断で撮像すると画像がとてもゆがんでしまいます。
特に、古い装置では。
この理由はスバリ、
撮像データが多くなるからです。
横断像では折り返しがおこらないので、位相方向のデータは撮像面内だけですみます。
しかし、冠状断では折り返しがおこるので、撮像断面より広い範囲のデータを収集しなくてはなりません。
DWIがゆがむのは、単純にデータが多いことが原因です。
冠状断では折り返し防止のため、設定FOVの2倍の大きさは必要ですから、
その分、データが増加し、ゆがみがひどくなるということになります。
でも、新しい装置では、冠状断でもゆがみが少なく撮像できるようになっています。
この理由はズバリ、
SENSEファクターを高く設定できるようになっているからです。
コイルの多チャンネル化、展開精度の向上により可能になりました。
ゆがみの防止には、マトリックスの減少、高SENSEファクターの使用という、
データをへらすことですからね。
ちなみに位相方向のマトリックスもへらしたほうがいいですよ。
データが増えるとゆがみも増えますから。
使用している装置が、どの程度SENSEファクターを上げても、
おりかえらないかの確認は必要だと思います。
それぞれのコイルで。