EPI
EPIは超高速で撮像するためのシーケンスです。
励起パルス印加後にk空間すべてを充填します。
励起パルスが90°, 180°であればSE型EPI、α°のみの1回ならGRE型EPIになります。
SE型はDWI、GRE型はPerfusionなど磁化率を強調する撮像に使用します。
なぜ、高速になるかというとSEでは毎回再収束パルスを印加します、
GREでも毎回励起パルスを印加します。
その時間が存在しないので高速で収集できます。
どの程度、時間差があるかをecho spaceで考えます。
SEやGREでは速くても4msとかでEPIだと0.5msとかになります。
このスピードが拡散や灌流現象を捉えるとき有利になるわけです。
Trade-offとしては
1. 磁化率artifact、ゆがみがひどい
2. 位相方向にchemical shift artifactがでる
3. 空間分解能が低い
4. 騒音がおおきい
これらは、k空間を一度に充填することに起因しますので、
k空間を分割して充填する方法もあります。
もちろん、得意のスピードが失われます。
磁化率artifactやゆがみを少なくするにはデータ量を少なくするしかありません。
ですので、必然的に空間分解能は低くなります。
位相方向にchemical shift artifactは以前かきました。
騒音に関しても高速で磁場を反転させるので、抑制することは困難になります。
しかし、数十秒でDWIが撮像でき脳梗塞などが評価できるので、
EPIは現代のMRIの重要な役割を担っているといえます。