磁気共鳴専門技術者試験 解答 第11回 1-5問目

投稿者: | 2020年9月6日

こんにちは、つよしです。

今回から第11回の解答をはじめます。 1-5問目です。

1)核磁気共鳴現象を示す核種を選択して下さい. (正解 2 つ)

  1. 2H
  2. 4He
  3. 16O
  4. 28Si
  5. 129Xe

正解は1, 5です。

陽子と中性子がともに偶数の核種は対象になりません。

2) 超伝導体の臨界条件を選択して下さい. (正解 3 つ)

  1. 温度
  2. 湿度
  3. 質量
  4. 磁場
  5. 電流密度

正解は1, 4, 5です。

超伝導の臨界とは超伝導でなくなることで、その条件には温度はもちろんですが電流、磁場も関係があります。

3) MTパルスについて正しい文章を選択して下さい. (正解3つ)

  1. TEが延長する.
  2. SARが上昇する.
  3. 解像特性が向上する.
  4. 脂質はMT効果が弱い.
  5. プリパレ―ションパルスである.

正解は2, 3, 5です。

1のTEが延長しそうですが、プリパルスなのでTRが延長します。撮像時間も延長します。

2のSARもプリパルスなので上昇します。

3の解像特性には影響ありません。コントラスト向上ですね。

4, 5はそのまま。

4) 受信バンド幅を広げた場合について正しい文章を選択して下さい. (正解2つ)

  1. SNRが向上する.
  2. 短いTEを設定できる.
  3. 傾斜磁場システムの負荷が高まる.
  4. 磁化率アーチファクトが大きくなる.
  5. ケミカルシフトアーチファクトが大きくなる.

正解は2, 3です。

3の傾斜磁場システムの負荷は短い時間で信号収集するので高くなると思います。

受信バンド幅をせまくしたときが、1, 4, 5です。

5) Gradient Echo 法について正しい文章を選択して下さい. (正解2つ)

  1. FAを浅くするとT2強調像を撮像できる.
  2. 造影を行う場合は,TEは最短値を用いることが望ましい.
  3. 静磁場強度が高くなるとopposed phaseとin-phaseの間隔は狭くなる.
  4. T1強調像を撮像する際は,SNRが最大となるFA(flip angle)が望ましい.
  5. バランスドSSFPは,ダミーパルスの印加方法や印加数により画像コントラストが変化する.

正解は3, 5です。

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1のFAを浅くするとプロトン密度、もしくは何も強調しないことになります。

T2*強調にするにはTRを長くしてT1の影響を小さく、TEを長くしてT2を強調、FAをT1が強調されないほどほどの角度に設定です。

2の造影を行うときはTE最短にするとSNは高くなりますが、コントラストの問題から必ずしも最短がいいとは限りません。

4のT1強調についてはSNが最大となるFAでもいいし、コントラストが最適になるFAの設定でもいいので、ケースバイケースですね。

第14回の解答が終わったので、次は第11回をはじめてしまった…

要するに暇なんですね!

以上です。

さようなら!

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カテゴリー: MRI