磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 40-42問目
こんにちは、つよしです。
今回は3問いきます!
まずは第40問目。
40) Gradient Echo 型T1 強調画像の大動脈由来のアーチファクト(矢印)に関する正しい記述はどれか.(正解2 つ)
1. TE を短くすると間隔(D)は狭くなる.
2. 加算回数を増やすと間隔(D)は狭くなる.
3. 心拍周期が短くなると間隔(D)は狭くなる.
4. 流速補正傾斜磁場を用いると軽減できる.
5. プレサチュレーションパルスを用いると軽減できる.
正解は4、5です。
周期的動きの間隔に関する式があります。
動きの間隔=(TR)(位相エンコード数)(加算) / 動きの周期
つまり、撮像時間 / 動きの周期です。
これを利用して考えます。
1のTEは関係なしです。
2の加算回数を増やすと間隔は広くなります。
3の心拍周期が短いと間隔は広くなります。
4の流速補正傾斜磁場を用いるとアーチファクトは軽減できます。
5のプリサチュレーションパルスはアーチファクトを軽減できます。
41) 高速撮像法に関する正しい記述はどれか.(正解2 つ)
1.スパイラルスキャンは信号取得時のk 空間座標が極座標系になる.
2. 圧縮センシングとはエルミート対称性を利用してk 空間の一部をサンプリングする方法である.
3. Parallel imaging はk 空間を間引いて信号を取得し複数コイルの空間的感度差を用いて画像を作成する.
4.SENSE(sensitive encoding)法を用いた場合のSNR は用いない場合の1/√R(reduction factor)倍となる.
5.SMASH(simultaneous acquisition of spatial harmonics)法はフーリエ変換後に複数コイルの空間的感度差を用いて展開する方法である.
正解は1、3です。
1のスパイラルスキャンは極座標系です。
2の圧縮センシングはエルミート対称性ではなくスパース性を利用したもの。
3のパラレルイメージングはそのまま正解です。
4のSENSEのSNRは1 / g√Rです。gはジオメトリーファクターで折り返しをもとに戻す因子でコイルの配置によって変わるものです。
5のSMASHはフーリエ変換後ではなくk空間内の操作後にフーリエ変換です。
42) メタルアーチファクト対策に関する正しい記述はどれか.(正解3 つ)
1. スライス厚を厚くする.
2. 空間分解能を高くする.
3. 受信バンド幅を広くする.
4. 空間飽和パルスを用いる.
5. 送信RF のバンド幅を広くする.
正解は2、3、4です。
メタルアーチファクトを減らすにはボクセル内の信号変化を減らす方向に設定することです。
スライス厚を薄く、ピクセルを小さくすることです。
1のスライス厚を厚くは不正解。
2の空間分解能を高くするは正解です。
3の受信バンド幅を広くすると信号取得時間が短くなるので、その分、信号変化は小さくなるので正解です。
4の空間飽和パルスはわからないですが、5が不正解なので正解だと思います。
5の送信RFのバンド幅を広くするとスライスは厚くなるので不正解です。
なかなか難しいですがもうちょっとなのでがんばります。
誰も気にしていないかもしれませんが(笑)。
以上です。
さようなら!