磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 43-46問目

投稿者: | 2020年1月14日

磁気共鳴専門技術者試験 解答 第13回 43-46問目

 

こんにちは、つよしです。

今回は4問いきます!

 

43) Balanced SSFP に関する正しい記述はどれか.(正解2 つ)

 

1. 信号強度はT1/ T2 に比例する.

2. TE とTR はコントラストの指標とはならない.

3. Banding artifact はTR を短くすると低減できる.

4. 血液を高信号にするにはフリップ角を浅くすると良い.

5.  各k-space order のshot 間隔が長いほど軟部組織と血液の信号が減少する.

 

正解は2、3です。

 

1の信号強度はT2 / T1です。

 

2のTEとTRはコントラストの指標にはならないので正解。

 

3のBanding artifactはTRを短くすることで位相分散を防ぐことができ正解。

 

4の血液を高信号にするにはフリップ角は大きい方がいいです。Balanced SSFPでフリップ角を小さくすればプロトン密度強調になり血液の信号は低下します。

 

5のshot間隔を長くしても軟部組織や血液信号の強さには関係ないかと思います。自信ありませんが。

 

44) Fast SE 法にて受信バンド幅を広げたときの影響に関する正しい記述はどれか.(正解1 つ)

 

1. SNR が増加する.

2. SAR が増加する.

3. 最短TE が長くなる.

4. サンプリングタイムが長くなる.

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5. モーションアーチファクトが増加する.

 

正解は2です。

 

1のSNRは受信バンド幅を広くすると低下です。

 

2のSARはデューティーサイクルが短くなりRF印加時間が短縮するのでSARは増加するので正解。

 

3の最短TE長くなることはないかと。設定TRによりますが短くなる方向で。

 

4のサンプリングタイムは短くなるというのが、受信バンド幅を広くするということです。

 

5のモーションアーチファクトはサンプリングタイムが短くなるので低下します。

 

45) SWI(susceptibility weighted imaging)に関する正しい記述はどれか.

(正解2 つ)

 

1. 動脈系の描出に適している.

2. 磁化率による周波数分散の違いを強調している.

3. 静磁場強度は低いほうが微細な磁化率の違いを捉えやすい.

4. ボクセルサイズは小さいほうが微細な磁化率の違いを捉えやすい.

5. 微量な鉄沈着や酸素飽和度(デオキシヘモグロビン量)の違いを描出できる.

 

正解は4、5です。

 

1は動脈系ではなく静脈系です。

 

2の周波数分散ではなく位相分散ですね。

 

3の静磁場は高い方が磁化率の差は捉えやすいです。

 

4のボクセルサイズは小さい方が微細な磁化率は捉えやすいかと。

 

5の微量な鉄沈着や酸素飽和度を描出するのがSWIなので正解。

 

46) Arterial spin labeling (ASL)に関する正しい記述はどれか.(正解3 つ)

 

1. Pseudo CASL(pCASL)ではRF パルスを連続状に印加する.

2. Pseudo CASL(pCASL)はpulsed ASL(PASL)と比較してSNR が高い.

3. Continuous ASL(CASL)の代表的な手法としてFAIR,STAIR,PICORE などがある.

4. 脳虚血がある場合はpost labeling delay(PLD)によって描出されるイメージは異なる.

5. ラベリングの方法は,大別してpulsed ASL(PASL)とcontinuous ASL(CASL)に分けることが出来る.

 

正解は2、4、5です。

 

1のpCASLはRFパルスを連続状ではありません。

 

2のpCASLはPASLのSNRを改善するために開発されたので正解。

 

3のFAIR、STAIR、PICOREはPASLの手法です。

 

4の脳虚血がある場合はPLDにより画像が異なるので正解。

 

5のラベリング方法はPASLとCASLなので正解。

 

残すところあと4問!

 

以上です。

さようなら!

 

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カテゴリー: MRI