MRI 息止めT1強調で撮像時間を短縮
今回は、呼吸停止下での撮像時間短縮について書きます。
以前、撮像時間短縮を書きました。
それとかなりかぶりますが、息止めの時間内での撮像時間短縮についてです。
高齢化が進む中で、息を止める短い時間でも無理な方が増加しています。
また、CTは息止めが気にならないほど撮影時間が短くなっています。
MRIはそんなところには到達していませんが、撮像時間を短くしたいですよね。
ということで、いってみます。
圧縮センシングはなしで。
使ったことないので。
- マトッリクス減少
これは簡単です。
トレードオフは分解能低下です。
- パラレルイメージング
分解能をおとすことなく撮像時間を短縮できます。
トレードオフはSN低下、展開エラーです。
- スライス厚増加
息止め可能という限られた時間ですので、
スライス厚を厚くすることもありでしょう。
トレードオフはスライス面内の分解能低下です。
- 飽和パルスの除去
もし、必要のない飽和パルスを印加しているなら、
それを削除すれば撮像時間を短縮できます。
トレードオフはアーチファクトが増加する場合があることでしょうか。
- 受信バンド幅増加
受信バンド幅を広くしてあげれば、
収集する時間が短くなり最短TRを短縮できます。
トレードオフはSN低下です。
- 傾斜磁場強度を増加
傾斜磁場強度をMAXまで上げると撮像時間を短縮できます。
トレードオフはSAR増加、騒音増加、深部神経刺激の増加です。
- ハーフフーリエ
データ収集量を減少することです。
トレードオフはSNの低下です。
- フリップアングル低下
特に3Tで有用です。
トレードオフはT1コントラストを維持できなくなる。
下げすぎるとプロトン密度強調になってしまいます。
- B1磁場の低下
これも3Tで有用です。
RFのエネルギーを低くすることによって撮像時間を短縮できます。
トレードオフはRFの浸透低下です。
このように息止めの撮像時間を短縮したいときは、
これらのような方法をもちいればよいと思います。