圧縮センシング Compressed sensing MRI
新しい技術の説明です。
最近、はやっています。
圧縮センシングまたはCompressed sensingです。
私は使用したことがないのですが、
かるく勉強しましたのでかるく説明してみます。
まぁ「かるく」ね!
MRIは時間がかかることが欠点です。
それはk空間を充填するのに時間がかかるからですね。
k空間の位相エンコードに時間がかかります。
その問題を解決するためにパラレルイメージングがあります。
ですが、パラレルイメージングに限界がありまして。
さらに高速化するために圧縮センシングを使用するようになってきました。
圧縮センシングはパラレルイメージングと同様にデータを間引くわけです。
ですが、パラレルイメージングは位相エンコード数を減らすのにたいし、
圧縮センシングはランダムにデータを間引くのです。
パラレルイメージングでデータを間引くと折り返しアーチファクトが発生します。
圧縮センシングの場合、ノイズが画像全体にちらばるようになります。
そしてランダムサンプリングしたk空間のデータをスパース変換してRegularization(正則化)という繰り返すことによりノイズを除去し画像を作成するという方法になります。
スパース変換というのは疎なデータから元のデータを復元する方法です。
スパース変換の種類としてはウェーブレット変換というものが使用されているようです。
Regularizationはいろいろな計算方法があるようです。
疎なデータから作られた画像にはノイズがたくさん含まれているので、
そのノイズを除去するわけですね。
これをDenoisingといいます。
これをどのくらい繰り返すかで画像が作成される時間が決まります。
あとはk空間をどのようにランダムサンプリングするかということになります。
これもいろいろ方法があってPoisson disc、Golden angle、
Gaussian random distributionなどです。
あとは「k空間の中心を密に充填し、辺縁は少なめ」などです。
圧縮センシングの特徴としては倍速をあげても、
ノイズの増加はおだやかだということです。
パラレルイメージングの場合はある一定以上倍速を上げると急激にノイズが増加しますよね。
あとはパラレルイメージングではg-factor上昇というコイルエレメントが少ないときにノイズが増加しますが、圧縮センシングではおこりません。
圧縮センシングはスパース性が高くデータ量が多い画像が向いています。
スパース性が高いというのは、白黒はっきりしているものです。
たとえばMRAやMRCPなどのように見たいところ以外は真っ黒という画像がデータが少なくても再現しやすいのですね。
あとは単純にデータが多いほうが、間引きやすいのです。
ということで3D-MRA、3D-MRCP、3D-PCAなんかが圧縮センシングに向いているのです。
これらでは10倍なんてこともできます。
10倍というと撮像時間は1/10ですよ!
反対に2D画像はデータが少ないので、そもそもデータが間引きにくいのです。
さらにT2強調やT1強調なんかは濃度も白から黒までさまざまでデータが間引きにくいのです。
というか間引いたデータを再現できないのです。
それでも装置メーカーとしては圧縮センシングを使用できるといいたいので、
従来のパラレルイメージングと組み合わせて使用できるようにしています。
ちなみにEPIではデータをいっぺんに充填するので、
圧縮センシングは使用できないみたいです。
そもそもEPIのデータ収集時間は短いですよね。
今回は圧縮センシングについてまとめてみました。
ランダムサンプリング、スパース変換、Regularizationその3つ全てが大切のようです。
このやり方で画像がかなり変わってしまいます。
かるく勉強しただけなので、間違っているかもしれませんが許してください。
だって無料だし!
以上です。
さようなら!