こんにちは、つよしです。
以前から課題としていました、「WiiM Pro Plus」の電源問題。
付属のACアダプターを窒化ガリウム半導体を使用したAnker「736 Charger」に変更してみました。
結果は「SNアップ」、「音のメリハリがいい!」。
予想ではあまりかわらないかなと思っていましたが。
予想外にいい結果となりました。
ACアダプターを強化するには2通りあります。
ひとつはリニア電源に変更すること。
もうひとつはシリコンを使用したACアダプターから窒化ガリウムACアダプターに変更することです。
リニア電源に変更する方が効果は大きいとようです。
ただ、機器がもうひとつ増えるわけです。
現在、「WiiM Pro Plus」用に別のDACを使用しています。
さらに電源まで別のものを用意するなんて、オーディオマニアみたいじゃないですか!
「そこまでしなくていいかな」と思い、窒化ガリウムACアダプターを試してみました。
そうは言っても窒化ガリウムACアダプターを買うにも費用はかかります。
探してみると、すでに窒化ガリウムACアダプターはたくさん販売されていました。
どれにすればいいかわからない。
あまりに安いものにすると、ノイズ対策がされていない製品だったりするようです。
検討を重ね、購入したのはAnker「736 Charger」。
価格は6千円程度。
効果があるかどうかわからないものに6千円出すのは、ちょっと勇気がいります。
でも、ちょっと勇気をふりしぼってAnker「736 Charger」を購入しました。
「WiiM Pro Plus」付属のACアダプターと比較すると…
Anker「736 Charger」の方が大きい!
シリコンのACアダプターより小型化できるのが、窒化ガリウムのメリットですが、大きい製品を購入してしまいました。
これには理由がありまして。
効果がなければパソコンの充電用に使うつもりでした。このため容量の大きいものを購入したのです。
パソコンのACアダプターと比較すればかなり小型となります。
窒化ガリウムACアダプターは端子がUSBタイプCのものが多い。
「WiiM Pro Plus」のACアダプターに接続する端子はUSBタイプAなのです。
USBタイプAのみの窒化ガリウムACアダプターはあまり販売していません。
というよりUSBタイプCのみの製品が多い。
そもそも、パソコンやスマホの充電用なのです。
「736 Charger」もUSBタイプCが2口、USBタイプAが1口となっています。
USBタイプCがメインでUSBタイプAは「おまけ」のような存在なのです。
今回は、「おまけ」のようなUSBタイプAのみ使うわけです。
でも、結果はあきらかに音にメリハリがあり、気に入ってしまいました。
「736 Charger」をそのまま「WiiM Pro Plus」用に使うことにしました。
通常、ACアダプターというのはシリコン半導体を使っています。
価格が安く安定して供給できるからです。
シリコンと窒化ガリウムを比較すると特徴は半導体としてのバンドギャップが大きいのです。
バンドギャップが大きいというのは半導体にとって大きなメリットになるのです。
バンドギャップの「バンド」というのは電気伝導に寄与する自由電子を持つエネルギー帯のこと。
「ギャップ」というのは伝導体と価電子帯との間の空白のこと。
電子が移動するためにはバンドギャップを超える電圧が必要なのです。
バンドギャップが大きいと高い負荷にも耐えることができ、これが小型化につながります。
また、高効率なのでスイッチング性能が上がって、ノイズを抑えることができる。
これが窒化ガリウムACアダプターの利点になります。
そのかわり価格が高いのが欠点です。
現在、窒化ガリウムACアダプターというのはオーディオ機器のノイズ対策というよりは、パソコンの充電器を小型できるというのがメリットになり普及してきています。
さらにパソコンとスマホをひとつの窒化ガリウムACアダプターで充電できるので、出張などが多い人にはとても便利なのです。
私としましては小型化できるというメリットではなく、ノイズが減るというメリットから窒化ガリウムACアダプターを試したのです。
これから価格が安くなればパソコン、スマホ用に窒化ガリウムACアダプターの方が多くなるかもしれません。
ちなみに普通のオーディオ機器では、ACアダプターは使用していません。
小さい電源プラグからケーブルが出て本体につながっています。
これは機器本体で交流を直流に変換しているからです。
オーディオ機器というのは基本的に直流で動作しています。
発電所から家までは交流なので、どこかで直流に変換しないといけないわけです。
それを機器本体で直流に変換するか、その前にACアダプターで直流に変換するかの違いです。
なぜ、「WiiM Pro Plus」は本体ではなく、ACアダプターを採用しているかは小型化のためだと思います。
私のように据え置き型オーディオラックで使用する場合、機器の小型化は必要ありません。
でも、デスクトップオーディオをやっている人からすれば、機器を小型化するというのはメリットになるでしょう。
それにオーディオ好きからすると、ACアダプターを変更できるという楽しみもあります。
コストの面から安価な機器に付属するACアダプターが窒化ガリウムになるのは、まだ先のことでしょう。
だから電源強化は自分で行うことになります。
今回は同じスイッチング電源でも、シリコンから窒化ガリウムにかえることで音質が向上することがわかりました。
そうなるとリニア電源にするとどうなるのだろう?という疑問がめばえてしまいます。
スイッチング電源の名前由来のノイズが発生しないから。
とても気が向いたらリニア電源を試してみたいと思います。
今回の窒化ガリウムACアダプターは予想外の発見でした。
以上です。
さようなら!