MRI クロストーク

投稿者: | 2016年12月11日

MRI クロストーク

 

MRIコーナーです。

今回はクロストークです。

 

日本語で言うと混線です。

これは目的とするスライスだけでなく、隣のスライスも励起してしまうことです。

 

これにより、設定TRよりも短いTRになっていまします(実効TR)。

特に、TRを長く設定するT2強調やFLAIRなどで問題となります。

同じシリーズのT2強調やFLAIRで信号強度が異なる理由はまさにこれです。

T1強調だとTRが短くなることは、あまり問題になりません。

 

クロストークの影響は、

小さい場合、T2強調であまりT2強調にならなくなる。

大きい場合、信号がなくなるなどです。

 

防止するには、励起順序を変えることです。

1234スライスとか順番に励起すると最も影響が大きいです。

よって、135、などの1スライス飛ばしとか、

15913とか全スライス数のルートの整数分だけ飛ばすなどがあります。

20スライスなら4枚飛ばしですね)

 

もっとも大きいのが完全に励起グループを分けることです。

これはクロストークの影響がなくなります。

が、その分撮像時間が何倍にもなります。

腰椎の横断像などで、椎体の並びがガタガタでおもいっきりクロストークの影響がある場合は、

5つのグループに分け、TR2000msなど短く設定して撮像するのもありかと思います。

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また、脂肪抑制画像で1スライス目だけ脂肪抑制が効かないこともクロストークの影響です。

先発スライスはTR無限大で、2スライス目からは実効TRになるので、

どうしても1スライス目の信号が強くなっていまします。

これを防ぐ方法はありません。

どうしてもという場合、1スライス目を捨てることです。

 

 

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カテゴリー: MRI